【第19回】血糖値の上がりにくい食事とは?

【第19回】血糖値の上がりにくい食事とは?

1.高血糖とは?

高血糖とは、高血糖の状態とは、血液中の糖が過剰になり、体中にトラブルを引き起こす状態のことです。
高血糖の誘因には、遺伝、加齢、ストレス、運動不足、肥満、過食(特に糖の摂りすぎ)などがあります。
高血糖の状態が続くと糖尿病となります。さらに、放置しておくと3大合併症である、神経障害、網膜症、腎症へ進みます。
動脈硬化も促進していくため、心臓や脳の太い血管の障害が起こり、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈性疾患などの要因にもなってします。

2.食事の基本

①食事バランス

1つめのポイントはバランスがよい食事を摂ることです。
バランス良く食事を摂るためには、毎食主食、主菜、副菜をそろえることが大切になってきます。
主食は、エネルギーとなる炭水化物が摂れる食品になります。主に米飯、パン、麺から摂ることができます。
主菜は、血や筋肉となる蛋白質が摂れる食品になります。主に魚、肉、卵、豆腐などの大豆製品から摂ることができます。
副菜は、体の調子を整えるビタミン・ミネラル・食物繊維がとれる食品になります。主に野菜、きのこ、海藻、こんにゃくから摂ることができます。
主食に偏った食事では、血糖値が急激に上昇する要因となるため、主菜や副菜も一緒に摂るようにし、血糖値の上昇を緩やかにすることが大事です。

②食事の適量

2つめのポイントは適正なエネルギー量の食事を摂ることです。
エネルギーには、運動や日常生活を送る時に消費する「消費エネルギー」と、食事を摂ると得られる「摂取エネルギー」の2種類があります。
この2つのエネルギーが一緒だと体重はかわりません。
しかし、運動不足で消費エネルギーが減ったり、食事を食べ過ぎてしまい摂取エネルギーが増えたりしてしまうとバランスが偏ってしまい体重増加につながってしまいます。 体重が増加することで、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効きにくくなり、高血糖が続くこともあります。そのため、食べ過ぎにも注意が必要です。

③食事の摂り方

3つめのポイントとして、規則的な食事を摂る習慣が大切になってきます。そのため、1日3食を基本とすることが大切です。
上の表はさまざまな食事習慣の血糖値の変化をグラフ化してものです。
青線が1日3食を摂った方の血糖の変動を表したグラフになりますが、食事によって一定の間隔で上がり下がりを繰り返し1日を通してみると安定しています。
しかし、ピンクと緑の線を見てください。食前までの血糖値は低いままですが、1日1食、2食にしてしまうと食後急激に血糖値が上昇しています。
食事を抜くことは食後高血糖につながるため、1日3食の食事を心がけることが大事です。

3.まとめ

血糖値の変動を出来るだけ少なくするためには
①主食、主菜、副菜をバランスよくそろえる
②目安量を守る
③1日3食の規則的な食事を摂る
以上のことが大事です。

その他に食べるタイミングや食品の選び方を考えたり、食物繊維が摂れるような健康食品等を利用するのもひとつの手です。

詳しくはYouTube動画をご覧ください

【第19回】血糖値の上がりにくい食事とは?
講師:医誠会病院 栄養管理部 吉山 真緒 管理栄養士

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